2012年12月16日日曜日

「GeForce GTX 680」専用の公式最新版「GeForce 301.10 Driver」が登場。“裏技”でPCIe 3.0化も可能に?

 日本時間2012年3月22日に新世代GPU「GeForce GTX 680」(以下,GTX 680)が発表されたが(),それとほぼ時を同じくして,NVIDIAから同GPU専用となる公式最新版ドライバ「GeForce 301.10 Driver」が公開された。Release 300世代のドライバが公式に登場するのは,もちろん今回が初めてだ。

 すぐに入手したい人は下に示したリンクからどうぞ。対応OSは32/64bit版Windows 7&Vistaで,いまのところWindows XP用はリリースされていない。なお,統合される「HD Audio Driver」と「PhysX System Software」のバージョンは順に1.3.12.0,9.12.0213で,これらはRelease 295世代から変わらずだった。

→(159MB)
→(201MB)



 Release 301.10ドライバの新要素は,英文リリースノートを参考にして本稿の最後にまとめたが,基本的にはで紹介した内容と同じ。つまり,GTX 680の新機能を,ドライバレベルでサポートしたものというわけだ。問題点の修正が報告されていないことからしても,今回はひとまずGTX 680がきちんと動作することを優先した,ということなのだろう。言うまでもないが,GTX 680カードを早速購入してきた人は自己責任での導入が必須となる。

NVIDIA JapanによるTwitterアカウントより,  ところで,「Intel X79 Express」(以下,X79)プラットフォーム上で導入するとすぐ分かるように,Release 301.10ドライバでGTX 680はPCI Express(以下,PCIe)2.0動作になる。このあたりの事情はが詳しいのだが,簡単にいうと,まだ動作検証が完全には終わっていないため,カードはPCIe 3.0対応だが,ひとまずPCIe 2.0で動作させているのだという。

 ただ,レジストリキーを変更することで,現時点でも強制的にGTX 680をPCIe 3.0動作させる方法がある。レジストリキーの書き換えを行う以上,場合によってはWindowsが起動しなくなる可能性があるうえ,PCIe 3.0動作させても,現時点でゲーム用途でのメリットはあまりないが(),どうしても動作を確認したいという人のため,簡単に触れておくこととしよう。
 というわけで設定する場所だが,以下のとおりとなる。


 ここで「DWORD値」を新規作成し,名称を「RMPcieLinkSpeed」に変更,ドラゴンクエスト10 RMT。そして,値のデータを「0004」に書き換えて,レジストリエディタを終了後,再起動すれば設定は完了だ。

「当該箇所でDWORD値を作成してRMPcieLinkSpeedへと名称変更し,値のデータを16進数の0004へ書き換える」のが作業のほぼすべてだ
 なお,アラド戦記 RMT,GUIDは環境によって異なる。通常は,


GUIDはレジストリエディタ内で探すことになる の「\Device\video0」に「データ」として記述されているのだが,ドライバの上書きアップデートを行った場合,「videoN」の「N」部分が複数用意されていることもあるため,その場合はこの「データ」を1つ1つ見ていくか,ここから「GTX 680」をキーワードに検索するのも手だろう。

 ちなみにPCIe 2.0対応に戻す場合は、ドライバを一度アンインストールしてから,再度インストールすればいい。
「GPU-Z」(Version 0.6.0)から接続インタフェースを確認したところ。Release 301.10を導入した状態だとPCIe 2.0だが(左),レジストリ設定を変更するとPCIe 3.0になった Sandra 2012のインタフェースベンチマーク実行結果。PCIe 3.0化によって帯域幅が増しているのを確認できる
テスト環境 CPU:Core i7-3960X Extreme Edition/3.3GHz,メインメモリ:PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×4,OS:64bit版Windows 7 Ultimate+SP1,グラフィックスドライバ:GeForce 301.10 Driver(※ドライバ以外はと同じ)
 仮に問題なくPCIe 3.0へ変更できたとしても,安定的に動作する保証はないなど,リスクの割に得られるメリットが少ない。そのため,読者にはお勧めしないが,参考にしてもらえれば幸いだ。なお,本稿の内容を基にレジストリの書き換えを試した結果,何かトラブルが発生しても,NVIDIAはもちろんのこと,筆者,編集部も一切責任を負わないので,その点だけはくれぐれも注意しておいてほしい。


●Release 301.10の新要素
※いずれの要素も対応GPUはGTX 680
?GPU Boost対応

?ドライバレベルのFXAA対応

?Adaptive VSync(Adaptive Vertical Sync)

?Frame Rate Target

?NVEncodeAPI

?NVIDIA Surround

?3D Vision

?DisplayPort 1.2


●Release 301.10で解決した問題(Windows 7&Vista)
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